大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和34(オ)584 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告指定代理人神保弁吉、同杉林信義の上告理由第一点、第二点について。しか

し、本件審決において原告(被上告人)らが最終に提出した訂正明細書で本件発明

の構成要件と思われる各部分の構成について説明していることは、上告人(被告)

自ら認めるところである。しかるに原判決は、原告らが提出した右訂正明細書及び

図面に記載された本件出願発明の構成要件、目的、作用、効果、実施の態様は、す

べて原告らが当初特許願に添附し提出した明細書に記載されたところに何物も加え

られず、また、何らの変更もなされたものでなく、両者に表現せられる発明の本質

は全く同一である旨認定し、その認定は挙示の証拠関係に照し肯認でき、その間所

論のごとき経験則を無視した違法は認められない。されば、原判決が、当初の出願

後になされた訂正は、いわゆる要旨の変更をもつて目すべき場合でないと判断した

こと、および、原告の発明は、出願の当初より完成されていたものと認定するを相

当とする旨の判断は正当であつて、所論の法規解釈を誤つた違法は認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官の全員一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 高 木 常 七

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